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第8回 マンガとストーリー
開講日: 2018年6月5日
講師:加藤文俊
マンガにおける〈ものがたり〉、語り口、風刺、社会的メッセージ
第8回となる今回は「マンガとストーリー」と題し、加藤文俊教授より講義が行われた。
「社会的構成物としてのマンガ」では、ラトゥールによる実験室研究の手法を例に、成果物としてのマンガだけではなく、その制作過程への着目が提案された。
それは、例えば「連載打ち切り」のような形で読者の目にするところとなるものである。マンガの制作には様々な社会集団が参画しており、各々の思惑の調整の末にコンテンツとしてのマンガが生み出されている。
「時代と世代」では、マンガの制作年代だけでなく、その読者となる世代層のリニアな関係に着目することが提案された。
記憶を構成するイベント、経済動向、事件や災害は世代により大きく異なる。メディアを研究する上で同じ時代を生きる異なる世代を考慮することは忘れてはならない。
また、『少年マガジン』誌に掲載された作品をジャンルに分類した調査が引用され、時代によるジャンルの変遷が示された。
「ストーリー」「キャラクターの役割」では、一般的な脚本構成の手法の解説に始まり、類型化されたキャラクターによる読者の反応を分析した調査などを引用しながら、学術的な観点からみた文脈、キャラクターの構成について示された。
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